傷病手当金

💊 傷病手当金はいくらもらえる?
計算方法をわかりやすく解説
支給額シミュレーション付き

「給料の約3分の2」をどうやって計算するのか、具体的な金額はいくらになるのかを2026年最新版で徹底解説します。

📅 公開:2026年4月5日 🔄 更新:2026年4月5日 ⏱ 読了:約8分
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病気やケガで長期間会社を休まなければならなくなったとき、真っ先に頭をよぎるのは「来月の生活費はどうなるのか」という不安ではないでしょうか。

日本の健康保険制度には、働けなくなった期間の生活を支える「傷病手当金(しょうびょうてあてきん)」という仕組みがあります。ざっくりいうと「給料の約3分の2」が支給される制度ですが、実は計算方法や支給ルールには細かい注意点があります。

本記事では、2026年4月現在の最新制度に基づき、傷病手当金の計算方法から、具体的な支給額シミュレーション、さらには「転職直後で加入期間が短い場合」などの特殊なケースまで解説します。

📌 この記事でわかること
  • 傷病手当金を受け取るための4つの条件
  • 1日あたりの支給額の計算式と「標準報酬月額」の意味
  • 月収別の支給額シミュレーション(表付き)
  • 転職直後・有給消化・早退日など特殊ケースの計算方法
  • 支給期間「通算1年6ヶ月」のルールと2022年改正のポイント

傷病手当金とは?支給されるための4つの条件

計算方法の前に、まずは自分が支給対象になるかどうかを確認しましょう。傷病手当金をもらうには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。

業務外の病気やケガによる療養であること

仕事中や通勤中のケガは「労災保険」の対象となるため、傷病手当金は支給されません。

仕事に就けない状態(労務不能)であること

医師の診断書などで、今の仕事ができないと証明される必要があります。

連続する3日間を含み、4日以上仕事を休んでいること

この最初の連続する3日間を「待期期間」と呼び、この期間は給付金が出ません。4日目からが支給対象です。

休業期間中に給与の支払いがないこと

給与が出ている場合でも、傷病手当金の額より少なければ、その差額が支給されます。

ℹ️
条件①〜④をすべて満たした場合のみ支給されます。「会社員(健康保険加入者)」であることが前提です。国民健康保険(フリーランス・自営業)には傷病手当金制度はありません。

【基本】傷病手当金の計算式をマスターしよう

傷病手当金の支給額は、あなたの直近の給与(標準報酬月額)をベースに決まります。

📐 1日あたりの支給額の計算式
【支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均額】
÷ 30日 × 2/3

この計算で算出された金額が、休んだ日数分(4日目以降)支給されます。

「標準報酬月額」とは?

聞き慣れない言葉ですが、これは「毎月の基本給」だけを指すのではありません。残業代、通勤手当(交通費)、役職手当など、会社から支給される諸手当をすべて含んだ総支給額を、一定の幅で区切ったランクのことです。

⚠️
ボーナスは計算に含まれません。年3回以下の賞与は「標準賞与額」として別管理されており、傷病手当金の計算基礎には含まれません。
💡 自分の標準報酬月額の調べ方
  • 毎月の給与明細の「健康保険料」の控除額を確認する
  • 会社の総務・人事担当者に問い合わせる
  • マイナポータルで「ねんきんネット」にアクセスして確認する

【金額別】支給額シミュレーション

自分の標準報酬月額がわかれば、以下の表でおおよその支給額を確認できます。

※1円未満は四捨五入して計算しています。

標準報酬月額(平均) 1日あたりの支給額 1ヶ月(30日)の支給額
20万円 約4,444円 約133,320円
26万円 約5,778円 約173,340円
30万円 約6,667円 約200,010円
36万円 約8,000円 約240,000円
41万円 約9,111円 約273,330円
📝
正確な金額は、加入している健康保険組合(協会けんぽ等)の窓口に問い合わせると教えてもらえます。申請前に確認しておくと安心です。
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注意が必要な「特殊なケース」の計算方法

すべての人が「直近12か月の平均」で計算できるわけではありません。以下のケースに当てはまる方は注意が必要です。

① 入社して間もない(加入期間が12か月に満たない)場合

転職直後などで、今の健康保険に加入してから12か月経っていない場合は、次のいずれか低い方の額が計算の基礎になります。

A

支給開始日の属する月以前の、継続した各月の標準報酬月額の平均

実際に加入していた期間の月額平均。

B

協会けんぽの全被保険者の平均標準報酬月額

2026年4月現在は32万円。月収が40万円あっても、加入期間が12か月未満なら「32万円」を基準に計算される可能性があります。

② 有給休暇を消化した場合

待期期間(最初の連続する3日間)に有給休暇を当てるのはOKです。ただし、4日目以降に有給を使った場合、その日は「給与が出ている」とみなされるため傷病手当金は支給されません。

💡
一般的には「給与(有給)> 傷病手当金」となるため、有給を使い切ってから傷病手当金に切り替えると手取り額が多くなります。

③ 出勤したが、すぐに早退してしまった日

少しだけ出勤して早退し、給与が一部支払われた場合:

傷病手当金の日額 ー 支払われた給与 = 差額支給

給与の方が多ければ、その日の支給はありません。

支給期間はいつまで?「通算1年6ヶ月」のルール

傷病手当金がもらえる期間は、支給開始日から「通算して」最長1年6ヶ月です。

📌 2022年法改正のポイント

2022年1月以前は「暦のうえで1年6ヶ月」でカウントされていましたが、改正により「実際に支給された期間の合計で1年6ヶ月」に変更されました。

例:療養4か月 → 復職2か月 → 再び同じ病気で療養、という場合
→ 残りの「1年2か月分」を引き続き受給できます(以前は期間が消化されていた)

2026年の新常識:電子申請の活用

2026年1月13日より、協会けんぽにおいて傷病手当金の電子申請が本格始動しています。

スピード

郵送の手間がなく、審査までの時間が短縮される傾向にあります。

ミス防止

入力チェック機能により、記入漏れや計算ミスによる差し戻しが減ります。

進捗確認

マイナポータル等を通じて、今どの段階にあるかを確認しやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 傷病手当金に税金はかかりますか?

A. かかりません。傷病手当金は非課税所得のため、所得税・住民税の対象外です。ただし、社会保険料(健康保険・厚生年金)の支払いは免除されないため、休業中も会社を通じて支払う必要があります。

Q. 退職後も引き続きもらえますか?

A. 条件を満たせば可能です。以下の両方を満たす必要があります。

  • 退職日までに継続して1年以上、被保険者期間があること
  • 退職日に、現に傷病手当金を受けているか、受ける条件を満たしていること
🚨
退職日に挨拶回りのために「出勤」してしまうと、継続給付が受けられなくなります。退職日は必ず欠勤・休業の状態を維持してください。
📝
まとめ
  • 支給額は「標準報酬月額の平均 ÷ 30日 × 2/3」で計算する
  • ボーナスは計算に含まれない
  • 加入期間12か月未満の場合は計算基礎に上限がある(2026年4月時点は32万円)
  • 支給期間は支給開始日から通算1年6ヶ月(2022年改正)
  • 傷病手当金は非課税。ただし社会保険料の支払いは続く
  • 退職日に出勤すると退職後の継続給付が受けられなくなるため注意

申請書の書き方や、より具体的な手続き方法については、傷病手当金の申請方法ガイドも併せてご確認ください。

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